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入浴について
「咳が出ているのに風呂に入ってしまったので風邪が悪化して熱が出てきた。」
「治りかけに頭を洗ったのでぶりかえした。」
             などと言われる方が少なくありません。

別の項目でも触れましたが、体温が高いと言うことは免疫力が高まると言うことに通じるので、お風呂に入ることは軽い風邪症状の時には全く問題はありません。しかし、入浴後に体が冷えすぎると風邪が悪化するので気をつけましょう。

昔は、銭湯に行ったり外風呂であったため入浴後に体を冷やすことが多く、このためそういうことが言われたのかも知れません。しかし、現在はほとんどが内風呂でたとえ外風呂であっても、暖房などが十分行き届いているので気にせず 入浴しましょう。

入浴後少し汗をかいてからもう一度着替えて床に入るのが理想的な生活習慣です。
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胃腸風邪には風邪薬で!?
嘔吐や下痢が主な症状で、人から人へうつる「ウイルス性胃腸炎」のことを「胃腸風邪」と呼ぶことがあります。
しかし、”うつる”と言うことと”ウイルス性”と言う点では風邪と同じですが、症状の起こる場所が基本的に違います。風邪は鼻、のど、胸のあたりに炎症が起こりますが、胃腸炎は読んで字の如く胃腸が炎症の主体です。

ところが、胃腸炎で調子が悪くなると「胃腸風邪だから」と、市販の風邪薬や前に風邪の時にもらった薬を飲む方がいます。
風邪薬の成分のうち解熱剤で一時的に気分が良くなる場合もありますが、逆に胃が荒れる場合もあります。関係のない咳、痰、鼻水の薬まで飲んでしまうことになります。
やはり、胃腸風邪には消化器の薬で症状を軽くすべきです。
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薬は飲み始めたらやめられない?
薬は飲み始めたらやめられない?
生活習慣病の薬を処方しようとすると
「飲み始めるとやめられないのでしょう?」と言われる人が結構います。
果たしてそうでしょうか?

高血圧症、脂質異常症、糖尿病、高尿酸血症などの病気は、親からの遺伝による体質と食事や運動などの生活習慣から発病してくるので、生活習慣病と呼ばれます。自分なりに頑張って、それでも血圧や検査値などが改善しないときには、内服を開始するしかありません。そのようなときに「飲み始めるとやめられないから」との理由で先延ばしされる方がいますが、それには二つの間違いがあります。

まず、「飲み始めてやめた場合、初めから飲まずにいるよりかえって悪い」というニュアンスがあることです。確かに、内服していた人が何らかの理由で中止した場合、元に戻ってしまうのが普通です。しかし、中止したために飲む前より悪化すると言うことはありません。例えば血圧が160/90の人が薬を1年飲んで140/80になっていて、やめた場合 160/90になるだけで180/100になることは決してありません。(もちろん薬を飲んでいるからと横着をして生活習慣を変えていれば別ですが)そればかりか、飲んでいた1年間は血圧上昇による動脈硬化の悪化は軽減されるので、途中でやめても初めから飲まないよりはずっとましなのです。

次に、「やめられない」という点です。生活習慣が改善されれば、薬をやめても大丈夫なケースは結構あります。例えば、食べ過ぎに気をつけて体重を10kg減らした場合、一度開始した糖尿病の内服をやめられたなどということはあります。しかし、生活習慣が変えられない場合は、もちろん薬はやめられません。また生活習慣を大きく変えることが出来ても、体質の方が大きく関わっている場合には薬をやめると元の状態に戻ってしまいます。


それでもどうしても薬を飲むのに抵抗がある人は、期間(長くても3ヵ月)を決めて生活を見直してみて、良くならなかったら諦めて内服することにして下さい。もし、うまく行ってもそれで終わりではありません。生活改善は一生続けていく必要のあることなのです。
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塩分補給について
この数年特に今年の夏は暑い日が続き、このため、熱中症予防にこまめな水分補給が必要なのは間違いのないことです。しかし、塩分補給については、マスコミやコマーシャルで騒いでいるほどは、必要はないと思います。

何故かというと
1)もともと日本人は塩分摂取量が多い。
2)塩分補給が必要なほどの状況にいる人は一般人では少ない。
   からです。

つまり、大量の汗をかくスポーツ選手や暑いところで長い間作業する人以外は,”塩飴”や”スポーツ飲料”などで塩分補給する必要はないのです。
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解熱剤について
当院では、解熱剤は頓服でしか投与しません。
熱が出ると言うことは、体が病原体に対して体温を上げ、免疫力を高めて戦っていると言うことなのです。
熱のために苦痛が著しい場合や食事や睡眠がとれない場合には、解熱剤を使用して構わないと思いますが、熱が出て来ないようにあらかじめ鎮痛解熱剤を飲むことは病気からの回復を遅らせてしまう行為だと考えます。
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貧血と立ちくらみ、失神について
以前から気になっていることがあります。それは貧血と立ちくらみ(脳貧血)が混同されていることです。
最近は薬のコマーシャルで「立ちくらみがしたら、貧血なので鉄分の入った薬を飲んだ方がいい」などと言っていますが、立ちくらみがある人のうち本当の貧血の人は10人に1人もいないような気がします。逆に貧血なのに立ちくらみがない人もたくさんいます。
貧血がある程度進んだときの症状は階段や坂道を登ったときの息切れです。
貧血の診断には採血が必要です。そして、貧血があった場合にはまず原因をはっきりしてから治療を行うべきです。

脳貧血の場合にはかなりひどいとき以外は治療はいりません。しかし、失神までになると何らかの対策が必要です。多くの場合前兆があるので、早めに座りこんだり横になったりすることで失神までには至らずにすみます。前兆とは 腹痛があったり、目の前がきらきらしたり白くなってくる、など人によって大体決まっています。食後にそうなる人もいます。
失神が起こって、救急で診察を受けCTやMRIで異常がなかった、と安心している人がいますがそれもかなり筋違いの話です。昔は、失神があるとTIA(一過性脳虚血発作)の疑いにされて脳や脳に行く血管の検査をされましたが、現在 他の症状がなく一時的に意識を失うだけの場合、脳の疾患の可能性はほとんどなく、自律神経機能異常や心疾患が原因の場合が多いとされています。
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